大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和35(ヤ)16 判決

主 文

本件再審の訴を却下する。

訴訟費用は再審原告の負担とする。

理 由

再審原告が再審事由として主張するところは、前記上告判決は、判決に影響を及

ぼすべき重要なる事項につき判断を遺脱したというに在る。

しかし、所論判断遺脱をいう上告理由は、民訴三九八条、民事訴訟規則五〇条所

定の期間内に提出された上告理由書においては単に「原判決に判断の遺脱がある」

というにとどまり、それが原判決中のいかなる点に関するものであるかにつき何ら

具体的に明示されておらず、右法定の期間を経過した後に提出された上告理由補充

書においてはじめて具体的に記載されているのであつて、右補充書の内容は、所論

のごとく先に適法に提出された理由書の釈明補充にとどまるものといい得ないこと

は文面上明かであるから、所論判断遺脱の論旨は、結局、適法な期間内に提出され

たものとなすを得ない。従つて、上告判決が所論判断遺脱の論旨に対し何ら判断を

示さなかつたのは当然であり、上告判決に所論のごとき判断の遺脱があつたものと

いうを得ない。

よつて、民訴四二三条、四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 高 木 常 七

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